- 院長 石井 悌治
腕が上がらないのは「とし腕」かもしれません!早期に診断を受けましょう
症例、肩関節周囲炎。(とし腕) 68歳、女性。 初診2017年6月17日。 2016年12月から「右肩関節がおかしいな」と自覚し始めたそうです。 初診時は、右肩関節痛があり、右肩関節が硬まっていて上がりませんでした。 2016年12月から自覚があるとはおっしゃっていますが、それ以前からも何か違和感を感じていたようで、初診時は肩関節の動きが大分悪くなって来院されてます。 検査の結果、病名は右肩関節周囲炎。 痛みを伴い、肩関節が硬まっている。 施術は、関節が硬縮しているものは例外なく、硬縮を改善してあげる、可動域を広げてあげると、動きが出た分痛みが取れます。 当院ではPNFストレッチで肩関節の可動域を広げてあげる、施術をしました。 週に2~3回施術を続けて2017年6月17日から2017年9月19日現在。 可動域が外転が90度正常。 水平屈曲、腕を水平にして胸の方に曲げると120度。 水平しんてんは0度ですが、基本マイナスだったので大分改善しています。 屈曲、腕を全方向上にあげるという角度が大体50度くらい。 それが9月19日現在。 屈曲40度、外転が80度なのでもう少しです。 0度だった後ろに手をあげるのが30度になり、だいぶ改善してます。 全体の動きとしては7,8割良くなっています。 約丸3か月で70%くらい良くなっているので、このまま週に2回ほど施術を続けていきますと、あと3か月ほどで、良くなる見込みです。 こちらの患者さんは、関節拘縮が酷いだけで順調に良くなっているので、問題なく治癒するのではないかと思われます。 では、肩関節周囲炎とは何か? 肩関節周囲炎は、俗に言う「四十肩」、「五十肩」「とし腕」です。 なぜ「四十肩」、「五十肩」と呼ばれるのかいいますと40代の方、50代の方に多いので「四十肩」、「五十肩」といいます。 また、ご年配の方がなるということで「とし腕」ともいわれます。 肩関節周囲炎の症状は、肩関節の動きが悪い。 自覚症状は動きが悪い、痛む。 この2つです。 酷くなると夜間痛があり、夜寝れないくらいの痛みになる。 また腫れたりする事もあります。 他のもう1つ原因は怪我(外傷)で、二次的に肩関節周囲炎になる場合があります。 怪我によって安静保持を長期に続けていますと、肩関節が硬くなり、硬縮してしまって二次的に肩関節周囲炎になるという方もいらっしゃいます。 では肩関節の硬縮とは、どこが硬くなるのか? 硬くなってしまうのは、二頭筋や三頭筋の腱の部分、肩関節の関節包といった骨以外の軟部組織といわれる部分です。 酷くなりますと、骨自体も硬くなったりします。 高齢の方で時々いらっしゃいますが、もっと酷くなると関節強直という関節自体がくっついてしまって、全く動かなくなるという方もいらっしゃいます。 この関節強直は重症で、治りません。 肩関節周囲炎は動きを良くしてあげれば治りますが、期間がかかります。 肩関節が硬まってしまった方は、早くて3か月。 長い方ですと1年かかってしまう場合もあります。 ほっといてしまいますと悪化してしまいますので、早期の施術が期間を短期で済ませる唯一の方法です。 まずは「おかしいな」と思ったら、ご自身で様子を見ずに1度診察をすることをお勧めします。
